「いのち」の優劣

本日もご覧いただきありがとうございます。

すぐれた遺伝子とは何なのか
劣った遺伝子とはどういうものなのか

人間が人間を選別してゆく
それは過去の歴史上の出来事のみではない
現在もこれからも「科学」と言う名のもとに続いていく

そんな危うい気持ちを抱いた番組を見ました。

NHKBSプレミアム
フランケンシュタインの誘惑
「“いのち”の優劣 ナチス 知られざる科学者」


題名を見て、これは「T4作戦」のことだと分かりました。
以前にも、NHKドキュメンタリーで紹介されていたからです。

今回は、その事実を、ナチスドイツ・ヒットラーからではなく、関わった医師に焦点を当てて考えて行く形でした。

1

今回取り上げるのはナチス・ドイツが行った人間の「淘汰」。
第二次世界大戦中、障がい者や、病人、ユダヤ人ら600万人以上が犠牲となりました。

その科学的根拠を作り上げた中心人物でありながら、ほとんど知られてこなかった科学者・・・

人類遺伝学者、オトマール・フォン・フェアシュアー。

「優生学」という、優秀な人間にのみ存在価値を認める学問に傾倒していました。
これは、ドイツのみならず、科学の世界では一大ブームとなっていた分野なのだそうです。

彼はこの「優生学」の理論に基づき、ユダヤ人を特定する方法を研究し人種鑑定に携わりました。

また、精神疾患・難病にある人々を「断種」という形で、強制的に不妊手術を行う基礎をナチスに提唱しました。(実際、ナチスはこれを法案化し、実行しました)その数おそよ20万人。

彼は、弟子であるヨーゼフ・メンゲレを使い、アウシュビッツ強制収容所から、大量の人体血液を輸送させ、遺伝子研究に没頭します。

戦後、大量虐殺、非人道的人体実験に関わった医師たちは、裁判にかけられ処刑、あるいは海外逃亡生活を続けました。

しかし、フェアシュアーは、軽い罰金のみで裁かれることなく、生涯をドイツにおける最高の科学者として君臨し続けました。

ここには、この「優生学」の当時最先端が、戦勝国アメリカであったこと。
アメリカ・ロックフェラー在団が、ドイツのこの研究のために多額の資金援助をしていた事実など、政治的な思惑があったからだとの見方があるようです。

21世紀に入り、ドイツ精神医学会は、その過ちを公式に認め、世界に謝罪しています。

・・・・・
現在は、遺伝子の分析が高度に発展し、妊娠中の胎児の遺伝子から、障がいをもった胎児なのかどうがが分かる。

この検査を「出生前診断」というそうです。

アメリカ、カリフォルニア州では、医師が出生前診断を「進めないといけない」という法律がすでにあるという事実。

ダウン症など、障がい児の出産を抑制することで、医療費の削減を目指し、検査費用は州が負担する仕組みとのこと。

日本ではこの検査。任意です。
しかし検査の結果、障がいを持って生まれてくると分かった人の80%以上は、人工中絶している現実も紹介されました。

・・・・・・・
番組では二人の科学者、(遺伝子学者・医師)がゲストとして、コメントをしています。

「現代の人類遺伝学では、優生学はタブーとなっているが、果たしてそうなのだろうか?」

「出生前診断、日本でも法案として確立された場合、それでも出産した親御さんや、子どもたちを、社会的に排除しようという動きにつながるのではないか。いったいどんな立場に立たされて行くのだろうか」

「今は、DNA・染色体(ヒトゲノム)研究が高度に進み、人間の遺伝子情報はほぼ全て読み取れます。

そしてあらかじめ損傷のある遺伝子を組み替えて、難病の子どもの出生を抑えることも可能になっています。

さらに、予想できる成人病疾患の遺伝子を操作することも可能なのです」

だがしかし、例えば・・・

「アメリカには、ピマインディアンという先住民族がいます。
常に乏しい食料の中で生き延びられる、強い遺伝子を持った民族です。

それが現在の豊かなアメリカでは、(食べ過ぎて)、肥満からくる糖尿病など成人病のリスクが高くなっています。

この民族の遺伝子は、「今」の視点からみれば、劣った遺伝子です。

しかしもしこの先、人類が食糧危機に陥ったとき、この先住民族の遺伝子は、最強の優れた遺伝子となりえるのです。」

だから・・・・

「遺伝子の優劣は、目の前の判断で科学者たちがつけるべきではない。」

ヒトゲノム解析から、今はどんな人にも1つや2つの遺伝子異常があるということも、分かってきているのだそうです。

「大切なことは、自分と異なる他者を受容できる、寛容な世界を作ること」

科学の進歩は、人間を幸せにする・・・
しかし、それだけではない、持刃の剣でもある・・・

・・・・このことばに、深く共感しました。

■T4作戦について、ナチス側から見た番組については、こちらをご覧ください。
ETV特集
それはホロコーストのリハーサルだった
~障害者虐殺70年目の真実~
2015年11月7(土)放送
「T4作戦」それはホロコーストのリハーサルだった

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東京都出身。元、公立中学校教員。
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このブログを通じて、音楽や教育、吹奏楽やその他、心に感じた事柄をみなさまにお伝えできればと思います。
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