コンサートホールの「見切れ席」

席につくと、ステージがよく見えない――
こういう席を「見切れ席」と言うそうです。

(2016年5月27日朝日新聞デジタル)
今月開館した長野市芸術館。(1292席)
設計は、世界的建築家の槇(まき)文彦氏。

2015年(昨年)12月上旬。
建物の引き渡しを受けた市の担当者が、メインホールを確認したところ、2階の左右両端付近の席でステージの一部が見えない、「見切れ席」が、約90席あることが判明。

ステージの約4割しか見えない席もあった。

槇氏側は設計ミスを認め、改修費を全額負担した。

市は見切れ席と周辺の計218席の下に、高さ18~26センチの金属製の土台を入れた。
視界は2~3割向上したが、ステージの3割以上が見えない席も16席残った。

今後は、公演内容により、見切れ席だけ安く売ることも検討している。

完成した長野市芸術館
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■欧州では若者歓迎

波紋を呼んだ「見切れ席」。
実はクラシック音楽の本場・欧州では珍しいことではない。

客席の真ん中に柱があって、舞台への視界を完全に遮ったり、全く舞台が見えない桟敷席で音大生が楽譜を広げていたり。

とりわけ2階席以上のバルコニー席には、見えない席が多く、安い切符を狙う若者には歓迎されている。

昔は、舞台の両サイドのボックス席で社交や密会が繰り広げられ、舞台鑑賞は二の次ということもあった。

馬蹄型、ヨーロッパの歌劇場
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見切れ席が、オペラという特殊な文化の一端を担っている面もある。

■日本は「見る」重視

 一方、日本のホールは「見る」ことを重視する傾向が強い。

1961年に開館した東京・上野の東京文化会館(2303席)も施工当初、2階席以上の見切れを解消するため、底上げの工事をしている。

2014年改修、東京文化会館
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東京・初台の新国立劇場(1814席)も、「見切れが出ないよう、演出ごとに席を采配している」(広報)という。

新国立劇場
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欧州でも議論がある。

19世紀ドイツのワーグナーのように、音楽のみならず舞台を「見せる」ことを重視し、自ら劇場を設計してしまった作曲家もいる。

バイロイト祝祭劇場
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ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の本拠地のホールは、2階以上の床の傾斜が、急なことでも知られる。

ベルリン在住の音楽ジャーナリスト、城所孝吉さんは「楽員の顔がどの席からもよく見えるので、一対一で対面している気分になれる」と話す。

ベルリンフィル・コンサートホール
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音楽評論家の東条碩夫さんはこう語る。

「今の時代、『見切れは当然』という西欧の主張に、必ずしも従う必要はないと思う。演奏会を五感で楽しみたい、という素朴な好奇心にこたえ、出来る限り舞台をよく見てもらえるよう、工夫を重ねることも建築家の責任では」

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「見切れ席」。
考えたこともありませんでした。
ことばも知りませんでした。

でも。
確かにある。
あります、こういう席。

舞台に対して、不自然な座席も合わせると、
たくさんのホールのあちこちに、けっこう多いです。

少々難あり、しかし、安い。
始めから納得して購入するのには、まったく問題ないと思います。
(私見です)

指揮者だけ見たい。
いわゆる「P席」。
目の前がティンパニです・・・
ここも安いですが、だいたい発売と同時に「瞬売」です。

大昔、シカゴのコンサートホールで、千円くらいの席を買いました。
落っこちそうな天井桟敷で、ほとんど見えない。
でもあこがれの、シカゴシンフォニーの生音が聴けた。
だから、満足。

毎年元旦恒例の、ウィーンフィルのニューイヤーコンサート。
楽友協会ホールの立ち見席なんて、どうなっているのか分からないくらい混んでいます。
それでも、ここにいたい、と思う人にとっては、満足なはず。

大規模なライブイベントでは、「見切れ席解放」と言って、大型スピーカーなどで、舞台の一部が見られない席を、無料で開放する場合もあるそうです。

・・・・・・・・
問題は、こういう席が「S席」「A席」だったりした時。
そういう席であると、知らないで座ったとき。
(日本だけかも知れませんが)

その残念感は、半端ではありません。

「全席S席」という公演もあります。
それって・・・・どういうことなんだろうと。

難ありの座席は、きちんと説明し、安価で販売する「しくみ」があったら、こちらもうれしいなと思います。

良心的なホールのサイトでは、「その席に座ったときに、舞台がどう見えるのか」を、ブロックにカーソルを持ってゆくだけで、写真が出てくる、座席選択ホームを持っています。
・・・こういうのとても安心です。
例えばここ。サントリーホール

今は、全国に素晴らしいホールが立ち並んでいます。
「見切れ席」の是非を問う前に・・・

プロモーターの「座席の売り方」の方が問題。
「良識」が、問われているのではないでしょうか。

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現在は、フリーとして、音楽教育や吹奏楽に関わっています。
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