さだじいの戦争かるた

他県に訪問すると、地方紙を良く読みます。
「その土地」ならではの話題が満載で、興味深いからです。

山陰中央新報の「くらし・読者」ページに掲載されていました。
ネット上にはない、子ども視点の戦争、戦後体験が、かるた式で、毎週土曜日に連載されているものです。

さだじいの戦争かるた

[ぬ]
縫い目ごと、シラミがたまご、うみよった

山陰中央新報、2015年12月12日付

「なんか、いっつもどっか、かゆかったな。
栄養が足らんから、皮膚もよわっとんやろな。

あるとき、首のあたりがむずむずするから、服ぬいで見てみたら、えりの縫い目ごとに、ずらーっと、シラミのたまご!
白っぽい、ごまつぶよりちっちゃいやっちゃ。

シラミだらけ、ノミだらけやからな。

進駐軍がDDTいうて、薬をまきよんねん。
白い粉の、殺虫剤。
学校でも、道端でも、おかましなしや。
頭からかけられて、まっ白け」

・・・・・・・・
戦争が終わっても、日本人が戦わなければならない相手は多かった。

その一つが病気だ。
都市部を中心に、空襲で下水道が壊され、ふん尿の処理も追いつかないため、衛生状態はきわめて悪かった。

そういう環境でふえるのが、ネズミやノミ、シラミ、ハエや蚊といった、伝染性の病気を、人にうつす動物だ。

栄養不足で弱った体に、天然痘、発疹チフス、赤痢などの病気が襲いかかり、多くの死者が出た。

ようやく戦争が終わって、敵に殺される心配がなくなったのに、病気で死んでいく人、家族を亡くした人の悲しみは、どれほどだったろう。

日本を占領しに来た「進駐軍」にも、いつ伝染するか分からない。
そこで、占領後の日本の指導にあたった連合国軍総司令部(GHQ)は、DDTという殺虫剤を、大量にまく対策をとった。

大きな効果が出たが、頭から無理矢理DDTをかけられたことを、敗戦の悔しい思い出としてあげる人が多い。



終戦後の日本人にとって、「生きる戦い」は、終わってはいなかった。

何十万、何百万という、ひとくくりの「統計」としてではなく、1人の人間としての「ことば」を、小さなコラムから見つけました。

身近な人が、家族にも語りたくない、筆舌に尽くせない
「生き抜くための一つ一つのこと」・・・・

武器を持って戦うだけが戦争ではないことを、改めて教えてくれます。

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東京都出身。元、公立中学校教員。
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