調性で読み解くクラシック

吉松隆の調性で読み解くクラシック 
吉松隆著 (ヤマハミュージックメディア)
950円+税


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■著者紹介
吉松隆(ヨシマツタカシ)
作曲家。1953年(昭和28年)東京生まれ。
2009年、映画『ヴィヨンの妻』(監督:根岸吉太郎)の音楽(第33回日本アカデミー賞優秀音楽賞)、
2012年、NHK大河ドラマ『平清盛』の音楽を担当(第67回日本放送映画芸術大賞放送部門最優秀音楽賞)

本書は、楽典の本でも、和声の本でもありません。
楽しい「読み物」です。
文庫サイズなので、すぐ読み終わります。
しかし、手元において、辞書のようにも使いたい本です。

目次だけ見ると、難しそうですが、中身はいたって易しく書かれていて、指導者はもちろん、アマチュア演奏者。
中学生・高校生・学生にも、「なるほど」と分かりやすいです。

普段どの楽曲を演奏す目時にも、聴くときにも、「なぜその調でなければならなかったのか」なんて・・・

自分が考え始めたのは、つい最近です。
ただ、そう書いてあるから、その通りに演奏する・・・・
そんな日々を何十年も送ってきました。

本書では、作曲家の立場から、調性に対する作曲家の「こだわり」を、中世、バロック・古典・ロマン・印象・現代と、それぞれの時代背景や、ヨーロッパの文化、楽器の進化など、音楽史的な要素をくわえながら、読み解いてゆきます。

音楽史的な流れなど、紀元前から現代までサ~ッと、かいつまんで、こんなに易しく書ける著者が、すごいと思いました。

楽器の特性からみた調性も、その時代、その時代の聴衆の求めや、楽器の進化がかかわってきます。

「ハーモニーとは、「音」が人の「心」と出逢って生まれた、奇跡のような「システム」だ。
それは単なる「知性」が綾なす技法ではなく、かといって「感性」ばかりの心の技でもない。
リズムの「心地良さ」や「激しさ」と、メロディーの「美しさ」や「悲しさ」を統合し、さらに「感情」や「人生」、そして「世界」までをも描き出す、壮大な方程式である」
・・・本書「あとがき」より

確かに・・・と、思います。

クラシックの曲を、吹奏楽に編曲するとき・・・
必ず問題になるのが、原調で編曲するかどうかです。

こういうことを少し、頭のはじにおいてみると、また違った観点が生まれるかも知れません。

タイトルには「1冊で分かる・・・」と、ありますが、もちろん、1冊では無理です。
本書で興味を持った方は、より、専門的な書へと進まれることをお勧めいたします。

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プロフィール

ogatamayumi

Author:ogatamayumi
緒形まゆみブログへようこそ!

東京都出身。元、公立中学校教員。
現在は、フリーとして、音楽教育や吹奏楽に関わっています。
このブログを通じて、音楽や教育、吹奏楽やその他、心に感じた事柄をみなさまにお伝えできればと思います。
どうぞよろしくお願いいたします。

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