これで納得!よくわかる音楽用語のはなし

これで納得!よくわかる音楽用語のはなし
―イタリアの日常会話から学ぶ
関 孝弘 (著) 全音楽譜出版社 2052円(税込)


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音楽用語・・・
近年は、英語も増えてきましたが、それでも圧倒的にイタリア語です。
学校では、このイタリア語による、速度、表情、いろいろな記号が教科書に一覧表で載っています。
覚えていらっしゃる方も多いと思います。

この「意味」について・・・

フォルテは? 大きく
ピアノは? 小さく
アンダンテは? 歩く速さで

・・・・これだけだと、演奏表現に幅が出ません。
音色や、フレーズを作ることも難しくなります。

・・・・・・・

イタリアに住む人にとって、ひとつひとつのことばが、どんな意味合いをもっているのか。
イタリア人は、どう使っているのか。

著者は、長年、イタリアに住み、イタリア人と結婚しているピアニストです。(現在は、日本に在住)

例えば Rallentando ラレンタンド
音楽では「だんだんゆっくり」です。
同じ意味を持つ、「リタルダンド」と、どう違うのか。

イタリア人の使い分け方を、本書では次のように示しています。

・電車の車内アナウンス
「え~、ただいま、雪のため電車は、ラレンタンドして走行中~
そのため、到着時刻は10分の リタルダンドの予定です。
お忙しい中、ご迷惑をおかけしま~す」・・・

リタルダンドは、時間が遅くなる感覚、ラレンタンドは、速度が徐々に遅くなる・・という感覚。

分かりやすい。
そしておもしろい。

著者の実生活からくる、文化的な感覚。
作曲家は、その生活の中から、言葉を選び、楽譜に記しているのです。

中には、音楽辞典に載っている「意味」が、まったくない言葉もあります。
それが、どう音楽的な用語に発展し、使われているのか。
大変分かりやすく、しかも、親しみやすい文章で書かれています。

音楽をしない方にとっても、「読み物」として、楽しく読めると思います。

写真もまた・・・温かいです。
子どもたちの笑顔、しぐさ、動物・・・
著者の優しさを感じます。

目次も「速度」「表情」奏法」「音量」に分けられていて、調べやすい。
説明した用語を、良く感じられる曲も、具体的に紹介しています。

文中には、コラムもあります。
■どうして音楽用語は、イタリア語が多いのか
■ドレミファソの誕生と、ダ・ヴィンチの謎
■メトロノームはいつできたの?
・・・などなど。

平易な言葉で、簡素に分かりやすく書かれています。

私事ですが、自分も師匠から、楽語は、音楽辞典だけではなく、イタリア語辞典でも調べなさい、と言われていました。

それはとても自分の為になっていたので、中学バンドの顧問の頃は、異動する先々で、1年生たちに「お年玉で、イタリア語辞典を買う」ことを、毎年年末に推奨していました。

これは、音楽用語としてではなく、イタリア語として、そのことばをとらえ、感覚的な想像力をもって、曲を理解してほしいと願ってのことです。

本書は、そんな願いを、さらに楽しく、膨らませてくれる良書でした。
すぐに読み終わります。
しかし、手元に置いて、楽語が出てくるたびに、開いてみたい本です。

まずは、指導者の方への、推薦本です。

■この本はこちらからも、お求めいただけます。
これで納得!よくわかる音楽用語のはなし―イタリアの日常会話から学ぶ

■3000円台で購入できる、イタリア語辞典のご紹介です。
(辞典は高額なので、お年玉では買えないものも多いのです。)

大学書林「イタリア語小辞典」

小学館ポケットプログレッシブ伊和・和伊辞典

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プロフィール

ogatamayumi

Author:ogatamayumi
緒形まゆみブログへようこそ!

東京都出身。元、公立中学校教員。
現在は、フリーとして、音楽教育や吹奏楽に関わっています。
このブログを通じて、音楽や教育、吹奏楽やその他、心に感じた事柄をみなさまにお伝えできればと思います。
どうぞよろしくお願いいたします。

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