偉大な指揮者に学ぶリーダーシップTED

「TED」

・TED(テド、英: Technology Entertainment Design)
カナダのバンクーバー(過去には米カリフォルニア州ロングビーチ、モントレー)で、毎年大規模な世界的講演会を主催している非営利団体。
TED公式ページ

ファンの方も多いと思います。
私も何年も「はまって」います。

2013年Eテレ「スーパープレゼンテーション」放送
2008年のプレゼンの中からご紹介します。

テーマは企業の経営や、組織の運営、管理職にも役立つ
「リーダーの条件」

イタイ・タルガム氏の
「偉大な指揮者に学ぶリーダーシップ」


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スピーカーであるイタイ・タルガム氏は、指揮者です。
イスラエル出身。
イスラエル・フィルをはじめとする、世界的な楽団で活躍。
その傍ら、経営コンサルタントとして企業でセミナーを開き、指揮者の経験にもとづいたリーダー論を教えている

巨匠と言われる、世界的指揮者の様々な指揮ぶりを動画で紹介しながら、その特徴と、リーダーシップを探る、ユニークなプレゼンテーションです。

■最初に取り上げたのは、カルロス・クライバー。
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ウイーンフィルのニューイヤーコンサートでラデツキー行進曲を振った映像を紹介。

「彼はあまり指示を出さず、ウイーンの謹厳な聴衆をリラックスさせ、楽しく聴かせている。
指揮者自身も、オーケストラとの「対話」を、楽しそうに指揮している。」

■次に紹介したのは、リッカルド・ムーティ。
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ドンジョバンニを指揮する場面。

「彼の指揮は支配するやり方。
身振りは大きく分かりやすい。
明確だが威圧的。
彼は作曲者モーツアルトに対して責任を持って振っていると説明したけれど、オーケストラの団員には苦痛だったようだ」

イタイ・タルガム氏はユーモアを含んで述べます。

「ムーティーはスカラ座で働く700名のスタッフから"ノー"と言われ、指揮者を辞任した。署名のついた文書には、そこには"私たちに仕事をさせてくれ"と書いてあった。楽団員が成長できないと言われたのだ。」

■3番目は リヒャルト・シュトラウス
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「彼は30歳の時、指揮者の10箇条を作ったが、その1は「汗をかくのはダメ」 その4は「トロンボーン奏者を見るな(ますます頑張っちゃうから(笑)」であった。どういうことかというと「干渉しないのが一番いい」ということなのだそうだ。」

※解説「十箇条の黄金律」 リヒャルト・シュトラウス
1 自分自身が楽しむのではなく、聴衆を喜ばせるために音楽をすることを心がけよ。
2 指揮するとき、君が汗をかくべきではない。ただ聴衆だけが暖かくなるべきだ。
3 《サロメ》や《エレクトラ》をメンデルスゾーンの〈妖精の音楽〉であるかのように指揮したまえ。
4 金管楽器は決して励ますように見つめるな。重要な出だしの合図をするためにちらと見やるだけにせよ。
5 それとは逆に、ホルンや木管楽器からは決して眼を離すな。総じて聞こえる時にはもう強すぎるのだ。
6 金管楽器が充分強く吹いていないと思うなら、さらに二段階ほどそれを弱めよ。
7 君が暗記している歌手の言葉ひとつひとつを自分で聞くだけでは足りない。〈聴衆〉が難なく追うことができなければならない。歌詞がわからないと聴衆は眠ってしまう。
8 歌手の伴奏は常に、歌手が苦労せずに歌うことができるようにせよ。
9 極度に速いプレスティッシモに達したと思うなら、テンポをさらに倍の速さにせよ。
10 以上のすべてをすなおに心がけるなら、君のりっぱな才能と大きな能力があれば、君は常に、君の聞き手を完全に魅惑することになるだろう。


■次は、ヘルベルト・フォン・カラヤン
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ベルリンフィルとの映像が紹介。
目を閉じて指揮をしています。

TEDの会場でイタイ・タルガム氏は、実際にムーティ流の振り方とカラヤン流の振り方で、会場の参加者に「拍手」をさせたが、カラヤン流では拍手はバラバラになってしまいました。

「・・・でしょう? ベルリンフィルのメンバーでも分からないんですよ、そりゃそうでしょう。目を閉じているのですから(会場から笑)。
だから、コンサートマスターをみんな見ているんです(また笑)」

「カラヤンは"オーケストラに明確な指示をするのはよくない。お互いの音を聴くという大切なことを忘れるから"と考えていた。
カラヤンの頭の中を想像して演奏しろということだが、これは精神的な支配になる」

■ここでもう一度クライバーの映像。

「クライバーは指示をしていない。自由な余地を残している。
オーケストラの奏者は、指示がなくても自分がすることが分かっているのだから。

そうすることで自由に、楽しく、自信を持って演奏できる。
彼は、支配、被支配ではなく、共同で最高のものを作る」

■最後は、イタイ・タルガムの恩師である、レナードバーンスタイン
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ウィーンフィルとの映像。
ハイドン88番を、「目だけで」「表情だけで」指揮しています。

「彼はいつも意味を中心に考えていたという。
音楽がバーンスタインの表情に現れている。
演奏者が語り手となって、そこにいる者みなが物語に聞き入る・・・」

そして最後にイタイ・タルガム氏は、語ります。

リーダーは”動かず”に”動かす”ことができる。
これが「最高」と。

・・・・・・・・・
同じ指揮者でも、その人の年齢的時期や、楽曲、共演するオーケストラによって、いろいろな手法や、表情を見せてくれます。
断片的な側面であることも分かります。
しかし、その「根底にある」軸は、変わらないのかもしれません。

上司に持つなら・・・バーンスタイン。
しかし、目だけで「あ・うん」の呼吸で仕事できる(ウィーンフィルのような)、には、こちらも優秀な働き手でないといけません。

カラヤンみたいな上司をもった、コンサートマスターのような中間管理職・・・・たくさんいそうです。
・・・・で、コンサートマスターがいない職場では、「どこから出ていいのか」わからないから、けっこうツライ。

いろいろな「妄想」が出来た、楽しいプレゼンでした。

■イタイ・タルガム氏の 「偉大な指揮者に学ぶリーダーシップ」は、こちらからご覧ください。
TED字幕付き

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プロフィール

ogatamayumi

Author:ogatamayumi
緒形まゆみブログへようこそ!

東京都出身。元、公立中学校教員。
現在は、フリーとして、音楽教育や吹奏楽に関わっています。
このブログを通じて、音楽や教育、吹奏楽やその他、心に感じた事柄をみなさまにお伝えできればと思います。
どうぞよろしくお願いいたします。

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