3代目桂米朝「現世肯定の芸」

落語は「現世肯定の芸」であります。
(3代目 桂米朝)

6月のETV特集(再放送)
洒落(しゃれ)が生命(いのち)
~桂米朝"上方落語`復活の軌跡~


2015年3月、89歳で他界された、人間国宝、噺家、3代目桂米朝(かつらべいちょう)さんの特集でした。
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そもそも、「上方落語」(かみがたらくご)の存在を、私は成人するまで、知りませんでした。
関西と言えば、漫才のイメージしかありませんでした。

米朝さんの噺(はなし)を初めて聞いた時、なんて魅力的な人なんだ
・・・と感激し・・・
弟子の、2代目桂枝雀(しじゃく)さんを聞いて、なんなんだこの人は・・・
と、たまげました。

上方落語・・・すごい。

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番組では、戦後、米朝さんが、滅びかけていた上方落語を、どのように復活させていったのかを、その遺品の中にある貴重な資料の数々から、たどっています。

小学生の頃から落語が大好きだった米朝さん。
18歳で上京し、東京の大学に入ったのも、「江戸落語を研究する」ため。
寄席通いするも、戦時中のため19歳で学徒動員として、徴兵されます。
徴兵先で病気にかかり、入院します。

兵庫県にある実家は、空襲で全焼。
毎日爆撃の音、音、音。
米朝さん(当時は、本名の中川清さん)は、ベッドの上に正座し、入院している兵隊さんたちに落語を披露したそうです。

「落語は、人を笑わせるだけでなく、生きる力を人に与えることができる」

・・・そう確信した米朝さんは、戦後、4代目桂米團治に入門し、桂米朝となります。
終戦当時、関西にあった寄席は全て焼失し、噺家たちは廃業や転職を余儀なくされ、噺家として活動しているのはわずか10名程度だったそうです。

米朝さんは、上方落語復活のため、引退した名人たちから、ネタ(落語の噺)を聞き取りして回りました。
師匠のお通夜の席でも、弔問客からネタを聞いて回ったそうです。

米朝さんのご自宅には、巨大な書庫があり、そこには、江戸時代の小話の本から、文化・風俗の本、様々な道具とともに、膨大な「聞き取りノート」がありました。

現在上方には2亭の寄席。
250人を超える、上方落語家が活躍しています。

その発展は、米朝さんと、その一門の、こうした苦労と努力の上にあったことを知りました。

■番組の中で心に残った、米朝さんのことばです。

「落語を知って、私は子ども心に、権威や肩書き、財産などで、人間の値打ちが決まるものではない、ということを知らず知らずに感得していったのです」

「落語は諸芸の吹き寄せや。噺家は、歌舞伎や文楽、能や狂言。何でも知っとかんとあかのや」

「こんな人が町内にいたら、みな助かる、とか、こんな人が大勢いたら、世の中はもっとよくなるだろう・・・と、思われる人は、この"落語国"にたくさんいます」


・・・・・・・・・・・
感謝。

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桂枝雀ファン

おはようございます。
いつも、素晴らしいブログ拝読させていただいております東大和四中の酒井です。
私、桂枝雀大ファンなんです。
船弁慶、代書屋、宿替え、が私のお気に入りです。
米朝師匠は、素晴らしい大きなマエストロですね。
緒形先生、いつも色々教えていただき、ありがとうございます。
プロフィール

ogatamayumi

Author:ogatamayumi
緒形まゆみブログへようこそ!

東京都出身。元、公立中学校教員。
現在は、フリーとして、音楽教育や吹奏楽に関わっています。
このブログを通じて、音楽や教育、吹奏楽やその他、心に感じた事柄をみなさまにお伝えできればと思います。
どうぞよろしくお願いいたします。

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